「歴史見つめ直したい」 会場500人、戊辰戦争見直す契機に

基調講演を笑顔で聞く来場者ら

戊辰戦争をテーマに会津若松市で開かれた歴史文化講演会「会津藩と徳川幕府」は、基調講演で、徳川宗家18代当主で徳川記念財団理事長の徳川恒孝氏、元二松学舎大学長・理事長で漢字文化振興協会長の石川忠久氏がそれぞれの立場から江戸時代の文化などを紹介した。

徳川氏は「江戸時代に築かれた日本の基礎」を演題に、平和で豊かな江戸時代を解説、現代に江戸の精神を生かすべきだと提言。石川氏は「戊辰戦争の漢詩」と題し、会津藩主・松平容保(かたもり)や会津藩士らが詠んだ漢詩を紹介し、作者の気持ちを想像してほしいとした。

会場には約500人の歴史ファンが詰め掛け、基調講演や討論に聞き入った。前会津若松商工会議所会頭の宮森泰弘さんは「会津にも江戸時代の文化が色濃く残る。来年の戊辰150年を会津の文化を見直すきっかけにしたい」と語る。

会津若松市の松井誓子さん(41)は「めったに聞けない『お殿様』の話が聞けて良かった」と喜び「会津の歴史の本質をより深く考えたい」と歴史への興味を強めた。郡山市の平野剛広さん(30)は「勝者と敗者の視点で歴史を見つめ直したい」と向学心を高めた。

冒頭、主催者代表の五阿弥宏安福島民友新聞社社長が「近代史では勝者の視点から歴史が語られるが、敗れた側に正義はなかったのか、改めて戊辰戦争と明治維新を考えてみたい」とあいさつした。