作家・中村彰彦さん「会津藩さらに知って」 戊辰150年、各地で講演

来社した中村さん(右)と妻の睦さん

直木賞作家で本紙連載「維新再考」の第1部「識者に聞く」に登場した中村彰彦さんは3日、福島民友新聞社を訪れた。戊辰150年の節目に当たり、戊辰戦争や会津藩について各地で講演しているとし「(会津藩について)さらに知ってもらいたい」と話した。

中村さんは「会津藩士が(北海道や神奈川県、千葉県などの)湾岸警備の赴任地で没したため、稚内の果てや富津の先など日本各地に藩士の墓がある。幕末の日本の安全保障は会津藩でもっていた」と説明。「維新再考」で現在展開している「第3部 流転の地 斗南(となみ)編」にも触れ、「大湊(現むつ市大湊地区)の地名は会津藩士が名付けたということも地元の人に知ってほしい」と述べた。

妻の睦さんが一緒に訪れた。

東邦銀・教養講座、戊辰戦争を語る

東邦銀行は3日、福島市で中村彰彦さんを招いた教養講座を開き、役員や支店長らが戊辰戦争と会津藩の歴史に理解を深めた。

講座は支店長会議に合わせて開催され、約200人が参加した。中村さんは「戊辰戦争から150年・東軍の歴史を読み直す」と題して講演。「戊辰戦争時の会津藩という(一つの)切り口で見ると、本来の会津藩の姿は見えてこない」と指摘し、「会津藩の悲劇は会津松平家初代・保科正之の功績、家老田中玄宰、京都守護職を引き受けた幕末の3段階で複合的に理解することが必要」と語った。