庶民の目で記した戊辰戦争 「日記」初公開、荒れるまち…不安生々しく

初公開された松浦孝右衛門の「慶應四戊辰日記」

山白石村(浅川町と石川町山橋地区の一部)の大庄屋、松浦孝右衛門が戊辰戦争のあった1868(慶応4)年に記した「慶應四戊辰日記」が見つかり、31日から石川町の鈴木重謙屋敷で初公開されている。日記には、戦いに翻弄(ほんろう)された石川地方などの住民の姿が庶民の目線から生々しく記されている。

日記は68年元日から69年6月末までの1年半にわたって書かれた。白河、棚倉から山白石村などに逃げてきた女性や子ども、金策に歩く徳川方の浪人集団、新政府軍から炊き出しや人の供出を命じられて困惑する地元の人々、付近に砲弾が飛来して荒れていくまちの様子など戦火が近づき、住民に不安が広がっていく様子が描写されている。

避難者について「誠に以て気の毒千万」とする記述もあり、孝右衛門が平穏を願っていた心情が読み取れる。石川町歴史民俗資料館の佐原崇彦学芸員は「孝右衛門は筆まめだった。これまで知られていなかった事実の大部分が『武士の目』からでなく『庶民の目』から書かれており、村人が戦争に巻き込まれていった過程が分かる珍しい資料」としている。

◆19年1月まで展示

会場には、日記の原本と解説パネルが展示されている。来年1月7日までで観覧無料。時間は午前10時~午後6時(土、日曜日と祝日午前9時~午後5時)。火曜日休館。