「奥羽越列藩同盟」時を超え援軍 会津まつり・会津藩公行列

華やかな歴史絵巻を展開した会津藩公行列=23日、会津若松市

戊辰150年記念「会津まつり」のメイン行事「会津藩公行列」は23日、旧幕府軍(東軍)の中心だった会津藩があった会津若松市で行われ、戊辰戦争を再現する約550人がシンボルの鶴ケ城を発着に市街地を練り歩いた。大河ドラマ「八重の桜」で主人公・山本(新島)八重を演じた女優の綾瀬はるかさんが特別ゲストとして5年連続で参加し、八重の幼少期を演じた鈴木梨央(りお)さんも初参加した。

今年の行列は戊辰戦争時に会津、庄内両藩の救済を目的に結成された奥羽越列藩同盟に焦点を当てた点が特徴で、五芒星(ごぼうせい)の同盟旗を先頭に、ゆかりの仙台、米沢両藩、精鋭部隊「十六ささげ隊」が新政府軍を恐れさせた棚倉藩、長岡藩が援軍として駆け付けた。

◆「絆、若い世代にも」

今年の藩公行列の焦点となった「奥羽越列藩同盟」。加盟した長岡藩(新潟県)の藩主牧野忠訓(ただくに)役として、牧野家第17代当主の忠昌さんの長男、忠慈(ただしげ)さん(28)が初参加し、りりしい騎馬姿を披露した。

戊辰戦争で落城した同藩からは、藩主や藩士らが会津に逃れた。忠慈さんは今年、会津藩領で新政府軍と戦い、没した長岡藩士らを供養する慰霊祭などにも参加し、両地域の結び付きに理解を深めてきた。

藩公行列では沿道から、「ありがとう」「長岡藩頑張れ」といった声を掛けられた。忠慈さんは「本当にうれしかった。歴史的な絆が若い世代にも伝わるようにしたい」と話した。

◆藩士子孫会「不義には生きず」

今回の藩公行列には旧会津藩士の子孫で構成される会津藩士子孫会も参加、集団で自刃した白虎隊で唯一生き残った飯沼貞吉の孫の飯沼一元さん(75)=東京都=ら約30人が「義に死するとも不義には生きず」という会津藩士の信念を旗にして掲げ、雄姿を見せた。

代表の飯沼さんによると、藩公行列には5年に1度参加している。飯沼さんは「会津にはさまざまなメッセージを発する重要な役割がある。白虎隊も単なる悲劇ではなく、義を貫こうとした青年たちの志を大事にすべきだ」と語った。

斗南(となみ)藩(青森県)に移り、後に日本初の洋式牧場を開設した広沢安任(やすとう)を母方の先祖に持つ黒田容保(かたもり)さん(20)=茨城県つくば市=は初めて参加。先祖が仕えた藩主の名前を付けるほど、会津藩士の子孫であることを誇りにしている家庭に育った。黒田さんは「会津では伝統が生きていて、自分たちの先祖が大事にされていると分かった」と話した。